「寺田寅彦記念館」わかりやすいフレーズが心に響く!科学を探求した物理学者【高知市】

今回やってきたのは、高知市にある寺田寅彦記念館(てらだとらひこきねんかん)です。

寺田寅彦とは?

寺田寅彦は明治後期から昭和初期にかけて活躍した物理学者で、「天災は忘れた頃にやってくる」とフレーズで有名な人です。

厳密にはこのとおりの言葉ではなかったそうですが、昭和9年(1934年)に出版された「天災と国防」の中に、同じような趣旨のことが書かれています。

また、昭和8年(1933年)に書かれた「津浪と人間」では、普通教育のなかで、人々はもっと地震や津浪の知識を身につける必要性を説いています。

巨大な地震や台風による豪雨災害、コロナ禍など多くの災害が続くなか、寺田先生のわかりやすいフレーズが心に深く残ります。

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かつての旧居も見学OK

寺田寅彦がかつて暮らした住居は、今は記念館となっていて、高知城の近くに残っています。

高知市の城西公園の北側で、江ノ口川に面しているところにあります。

こちらは寺田寅彦が4歳から19歳まで暮らしていました。

かつては母屋や茶室、それに寅彦の勉強部屋として使っていた離れなどがありましたが、戦災で大部分が焼失。

現在は、戦災で焼け残った寅彦の勉強部屋や、寺田家に残されていた設計図により復元された主屋など、区画整理によって一部の建物が復元されています。

あの夏目漱石の小説にも登場

寅彦の父は土佐藩の下級武士でしたが、明治時代には陸軍の軍人となり、会計監督のため東京や名古屋、九州などに転勤しました。

寅彦は高知に生まれ、旧制熊本第五高等学校(現熊本大学)や東京帝国大学(現東京大学)に進学。

熊本五高のときは英語の教師だった夏目漱石を師とあおぎ、多くの随筆をつくるなど文学面にも才能を発揮しました。

ちなみに漱石の書いた小説「我が輩は猫である」に登場する、科学者であり文学者でもある水島先生は寅彦がモデルといわれています。

寅彦は科学、文学だけでなく、音楽や絵画、映画などアートな面にも興味を持っていました。

特に物理論文を300本も発表するなど物理学者として知られた方で、寅彦が晩年になって若い人に向けて書いた「科学に志す人へ」という随筆には、科学に対する心得が書かれています。

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図書館前にある寺田寅彦の銅像

オーテピア・高知図書館は、高知県と高知市が合同でつくった図書館で、館内にはみらい科学館やプラネタリウムなどもある施設です。

文学や科学をテーマとした建物で、前には寺田寅彦の銅像があります。

これは物理学や随筆、俳句のほか、絵画や音楽などマルチにら才能を発揮した寺田寅彦にいかにもふさわしい場所となっています。

台座にあるのは「ねえ君、ふしぎだと思いませんか」という言葉は、寅彦が学生たちと話すときいつも口にしていたフレーズです。

想像力や探究心をいつまでも持ち続ける寅彦らしいフレンドリーなメッセージが、今の私たちに問いかけているかのようです。

また右手には椿の花を持っていて、足もとにも椿の花のレリーフがあります。

これは俳句の師でもある夏目漱石の「落ちざまに虻を伏せたる椿かな」を自分の研究テーマとして選択したことにちなんだもの。

虻が椿の蜜を吸っているときに花が落ちたので、その中に閉じ込められてしまったという意味の句ですが、寅彦は「椿は花びらの方が軽いので、そんな落ち方はしないのでは?」と疑問をもち、研究テーマにしたとされるエピソードによるものです。

また、像の後方にらは寺田寅彦に関する説明パネルなどが掲示されています。

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まとめ

「天災は忘れたころにやって来る」など、わかりやすいフレーズで科学や物理について表現し、常に探究心を持ち続けた寺田寅彦。

高知城の近くにはかつて暮らした住居や銅像が残っており、来られた方に「ねえ君、ふしぎだと思いませんか?」と尋ねてられています。

名称: 寺田寅彦記念館 てらだとらひこきねんかん
住所: 高知県高知市小津町4-5
電話: 088-873-0564
時間: 9:00-17:00 水曜休み
駐車場: 付近の有料駐車場を利用
寺田寅彦記念館のページ

名称: オーテピア高知図書館 おーてぴあこうちとしょかん
住所: 高知県高知市追手筋2丁目1-1
電話: 088-823-4946
時間: 9:00-18:00 月曜休み
駐車場: 有料駐車場あり
オーテピアのページ

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